外山重男:ある兵士の日常

外山重男:ある兵士の日常

会期2017年10月1日(日)~10月22日(日)
*休館日なし
開館時間開館時間
会場アートスペース嵯峨(嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学附属ギャラリー)
お問合せTEL 075-864-7898
アクセス京都バス・市バス「車折神社前」下車、徒歩約3分/京福嵐山線「車折神社」駅下車、徒歩約5分/阪急嵐山線「松尾大社」駅下車、徒歩約20分(スクールバス運行約5分)/JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅下車、徒歩約15分
観覧料無料
主催京都・大学ミュージアム連携
共催嵯峨芸術センター、立命館大学国際平和ミュージアム
助成「京都・大学ミュージアム連携が核となる地域文化の発掘・発信と連携事業のグローバルな展開」(平成29年度文化庁 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業)

概要

1931年、中華民国奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で当時の大日本帝国陸軍が南満州鉄道の線路を爆破しました。この出来事から大日本帝国と中華民国の間の抗争が次第に激化し、ついには全面戦争へと突き進んでいくことになります。

昭和13年頃(1938)から昭和14年(1939)にかけて、この日中戦争に従軍したひとりの若い兵士がいました。名は外山重男(とやましげお、1910-1972)。妻のハルと娘の伸子を残して中国にわたった彼は、戦地から家族や家族の疎開先の義父らに宛てて絵はがきを書き送りました。ペン、色鉛筆、淡彩を用いて描かれたその絵からは、彼の並々ならぬ観察眼とそれを的確に描写する力がはっきりとうかがえます。ただ、戦地からの絵はがきとはいえ、選ばれた図柄は異国の風景や陣営での日常生活がほとんどで、戦いの場面は描かれていません。せいぜいが戦闘前後の朝や夕方の兵士たちの様子にすぎず、悲惨な場面は描写されないのです。

それはおそらく、故郷から遠く離れた地で明日の命も定かではない状況のなか、少しでも家族に心配をかけまいとする強い思いがあったからでしょう。

いっけんほのぼのとさえ感じられてしまう外山の絵ですが、そこからは描く者の心遣いはもちろん、家族愛に満ちたひとりの人間を強制的に遠い地へと追いやり、殺したり殺されたりという極限状態に追い込む「戦争」というものの姿が見えてきます。戦後70年を超えたにもかかわらず、地球上のあちこちで武力による殺戮行為が後を絶たず、さらには新たな武力行使の芽も育ちつつある今、この展覧会は必ずや「戦争」とわれわれ一人ひとりの人間との関係を再考するよい機会となるでしょう。

関連事業:講演会「戦争と人間」

講師鈴木創士(フランス文学者、作家)
日時2017年10月14日(土)13:00~
会場嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学管理棟3F AVホール
聴講料無料

外山重男:ある兵士の日常