設立の経緯 [京都教育大学教育資料館まなびの森ミュージアム]
京都教育大学は、1876(明治9)年に創立された京都府師範学校に始まり、当時からの教材、教具、芸術作品などを保有しています。それらを学術研究や学校教育、社会教育に役立てるため、まず5つの収蔵室とシアターを整備して、教育資料館の組織が2011(平成23)年8月に発足。同11月12日に展示施設である「まなびの森ミュージアム」(学内公募で命名)が開館しました。
発端は2006(平成18)年からの校舎の耐震改修でした。理学科工作室などから貴重な古い教材、教具が大量に見つかりました。古代エジプトのミイラの一部、動植物や岩石の標本、200点以上の理化学実験器具。これに考古学上の発掘品、美術作品、楽器等も加え、さらに135年にわたる本学の歴史をしめす資料も展示する施設が構想されました。
ミュージアムの建物は、1897(明治30)年に陸軍第19旅団司令部として建てられました。職員会館等に使用していましたが、2010(平成22)年に金沢市に残る第6旅団司令部を参考に、戦争遺跡として可能なかぎり当時のすがたに復元したものです。収蔵品は、理化学実験器具、各種標本、剥製、絵画、書、彫刻、楽器、歴史文書、考古品等にわたっています。