[京都工芸繊維大学美術工芸資料館]
京都工芸繊維大学アートマネージャー養成講座「保存・修復プロジェクト展示」
京都工芸繊維大学美術工芸資料館が2013年度から実施しているアートマネージャー養成講座は、文化庁による「平成25年度 大学を活用した文化芸術推進事業」に採択されたことにより始まった講座です。アートマネージャーとは、学芸員資格を取得したうえで、さらに実践的なトレーニングをつんだ人を指します。学芸員希望者により実践的な経験を積んでもらうことを意図しています。
学芸員の仕事は、展覧会の企画という側面だけが注目されがちですが、実際には収蔵資料の保存・管理が大きな比重を占めます。しかも、その保存・管理には、資料の状態をチェックした上うえで、修復が必要な資料に関しては専門業者に依頼するなどの適切な処置をする必要があります。しかし、学芸員としてのそのような側面は、大学における博物館実習で経験することはほとんどできません。
本講座では、StepⅠで修復の専門業者による講義と簡単な実習を組み込んでいるほか、展示候補資料について、状態確認や場合によっては、修復業者や担当教員による応急処置の見学、さらには修復業者への作業依頼などを経験することができます。そして、修復が完了した資料は、晴れて展示に使用できるということになります。
2013年度、2014年度には、掛軸形式の絵画の補修、版画のしみ抜き、裏打ちや屏風装、陶磁器の修復、漆芸品のカビ取りというように、幅広いジャンルの修復をしました。ここに、その報告をするとともに、修復が完了した資料を再展示して、どのような作業がおこなわれたのかを追体験することにより、修復についての基礎知識を再確認することとしました。
展覧会名 | 京都工芸繊維大学アートマネージャー養成講座「保存・修復プロジェクト展示」 |
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会期 | 2015年3月2日 〜 2015年3月5日 |
開館時間 | 10:00 – 17:00 ただし入館は16:30まで |
休館日 | 期間中無休 |
入場料 | 一般200円、大学性150円、高校生以下無料 |
URL | http://www.museum.kit.ac.jp/aml2014.html#20150302 |