[京都工芸繊維大学美術工芸資料館]
初代諏訪蘇山展-よみがえる革新技法-
初代 諏訪蘇山(1851-1922)は現在の石川県金沢市生まれの陶芸家。
蘇山の制作の中心は「青磁の蘇山」と称された青磁の制作でした。その制作は高い評価を受け、大正6年(1917)、帝室技芸員の任命を受けました。
蘇山の青磁作品には、その淡青色の美しい色調とともに、精緻な造形や装飾に特徴があります。その精緻な造形・装飾に欠くことの出来ない技が石膏型を用いた成形技法でした。これにより蘇山は精緻な造形・装飾と高い再現性(量産性)を両立しました。
工房には蘇山が用いた百年以上前の石膏型が多数残されており、2011年からそれら全ての基礎調査を実施し、さらに2019年から四代 蘇山と京都工芸繊維大学Kyoto Design Labとが協働し、三次元測量をおこない、欠損や亀裂などの損傷をデジタルデータ上で補修をおこない石膏型の複製をつくり、デジタルファブリケーション技術を活かして再現品の制作に取り組んできました。
一方、京都工芸繊維大学の前身校のひとつである京都高等工芸学校初代校長であり化学者の中澤岩太(1858-1943)は、蘇山と同時代に、化学的な知識と経験を駆使して京都の陶磁器生産の近代化に貢献をしました。おそらく初代蘇山とも交流があったと考えられます。今回の展覧会では、初代蘇山と中澤岩太、そして、残された石膏型とKyoto Design Labという時代を超えた出会いを展覧会というかたちで再現してみたいと思います。
○主催:京都工芸繊維大学美術工芸資料館
○共催:京都工芸繊維大学、KYOTO Design Lab
○企画:京都工芸繊維大学美術工芸資料館
○特別協力:四代 諏訪蘇山
○協力:愛知県陶磁美術館、諏訪蘇山研究会、京都・大学ミュージアム連携
◎関連企画
○シンポジウム「初代諏訪蘇山の革新技法」
日時:2023年10月1日(日)13:25~(13:00開場)
会場:京都工芸繊維大学60周年記念館 1階
定員:160名程度(当日先着順)
入場料:無料
スケジュール
13:25~13:30 開会挨拶
13:30~14:00 「諏訪家に伝わる初代諏訪蘇山のこと」
四代 諏訪蘇山氏(陶芸家)
14:00~14:30 「陶磁制作における革新技法」
佐藤一信氏(愛知県陶磁美術館・館長)
14:30~14:40 休憩
14:40~15:10 「初代諏訪蘇山の知られざる漆芸作品と技法」
小池富雄氏(鶴見大学仏教文化研究所・客員研究員)
15:10~15:40 「初代諏訪蘇山と中澤岩太」
並木誠士(京都工芸繊維大学美術工芸資料館・館長)
15:40~15:55 休憩
15:55~17:00 ディスカッション
展覧会名 | 初代諏訪蘇山展-よみがえる革新技法- |
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会期 | 2023年9月25日 〜 2023年10月28日 |
開館時間 | 10:00 – 17:00 入館は16:30まで |
休館日 | 日曜・祝日(ただし10/1(日)は開館)、10/21(土) |
入場料 | 一般200円、大学生150円、高校生以下無料 |
URL | https://www.museum.kit.ac.jp/20230925.html |